介護予防指導士とは、介護が必要となる高齢者の方に、介護予防の一環として運動法を指導できる専門家で、日本介護予防協会が資格認定を行っています。
政府が「介護予防」や「自立支援」をより重視した介護保険制度への見直しを行なう中で、介護業界では今後ますます人気になる資格として見込まれています。
資格取得のメリットは?
介護予防指導士の資格取得のメリットは、介護予防の専門的知識や技能を体系的に学習することで、高齢者の方々の自立支援や介護予防に携わることができ、ついては地域貢献も可能になります。
特に超高齢社会となる日本においては、有資格者の需要は今後も高まることでしょうし、需要が高まる一方で在籍していない介護施設の方が現状は多いようですので、就職や転職する際の武器にもなります。
「介護予防指導士」と「介護予防運動指導員」の違いは?
介護予防指導士と類似した資格に介護予防運動指導員があります。
どちらも介護予防や自立支援を目的とした資格ですが、混同される方も見受けられるので、それぞれの主な違いを見てみましょう。
資格名称 | 介護予防指導士 | 介護予防運動指導員 |
---|---|---|
認定機関 | 特定非営利活動法人 日本介護予防協会 |
地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター |
申込方法 | 直接申込 | 指定事業者経由 |
実務経験 | 実務経験は問わない | 介護関係の資格は実務経験が必要 |
講義日数と時間 | 3日/21.5時間 | 5日~1ヶ月/31.5時間 |
修了試験 | なし | あり |
更新 | なし | 3年ごとに必要 |
受講対象者 | 介護福祉士、介護職員初任者研修課程修了者、ヘルパー1・2級、介護支援専門員など介護系資格所持者、看護師、准看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、歯科衛生士、栄養士、柔道整復師、鍼炙師、あん摩・マッサージ指圧師、健康運動指導士、健康運動実践指導者などの運動指導系の資格所持者、レクリエーション系の資格所持者など(それ以外の方は要相談) | 医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、介護支援専門員、健康運動指導士等、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員2級以上で実務経験2年以上の方、実務者研修修了者、初任者研修修了者で実務経験2年以上の方、および上記国家資格の養成校等の卒業見込みかつ資格取得見込み者(国家試験受験者) |
資格取得後に可能になる指導 | 筋力訓練、ストレッチング、転倒予防、栄養ケア、口腔ケア等の実施 | 高齢者筋力向上トレーニング事業等の実施 |
どちらの資格も受講対象者は有資格者を前提としていますので、資格取得にはある一定以上の知識が必要と言えます。
まとめ
今回は介護予防指導士と介護予防運動指導員の資格の違いについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
これからの日本は超高齢社会となり確実に高齢者が増加します。そして、高齢者が増加するということは、高齢者を支える介助者が必要になるものの、介助者の人手不足は免れないでしょう。
そんな中、介護予防のスペシャリストが高齢者を要介護者とならないように自立支援や介護予防を行っていかなければなりません。
高齢者を要介護者にさせないための活動が、少しでも明るい日本の未来に変えてくれるというわけです。